
2026年7月2日放送のTBS「櫻井・有吉THE夜会」にアーバンマダニの専門家として出演した、ジャパンレスキューサービス(JRS)代表・山岸辰也が解説します。
「マダニは山や野原にいるもの」そう思っている方がほとんどではないでしょうか。しかし近年、都市部の公園・住宅地の庭・河川敷にもマダニが生息する事例が急増しており、「アーバンマダニ」として問題視されています。
本記事では、アーバンマダニの発生原因・生息場所・予防対策をわかりやすく解説します。
アーバンマダニとは
「アーバン(urban)=都市の」という言葉が示す通り、都市部に生息するマダニのことを指します。
従来、マダニは山林や草むらなどに生息し、ハイキングや農作業をする人に被害を与えるものとされていました。ところが近年、タヌキ・ハクビシン・アライグマ・野鳥などの野生動物が住宅地や公園に侵入し、体にくっついたマダニをそのまま都市部へ持ち込む事例が増えています。
この「野生動物の都市化(アーバンワイルドライフ)」が、アーバンマダニ問題の根本原因です。
なぜ都市部にマダニが現れるのか
森林総合研究所の調査では、住宅地内に孤立した雑木林や公園でも複数種のマダニの分布が確認されており、アーバンワイルドライフが人の生活圏にマダニを運んでいることが科学的に示されています。
特に問題となっているのがアライグマです。外来種であるアライグマはマダニの運び屋として知られており、現在日本全国に分布を拡大しています。アライグマにつくマダニがSFTS(重症熱性血小板減少症候群)ウイルスを媒介するリスクも指摘されています。
アーバンマダニが潜む場所
都市部で特に注意が必要な場所は以下の通りです。
- 都市公園の草むら・植え込みの周辺
- 住宅地の庭の茂み
- 河川敷・水辺の草地
- ペットの散歩コース沿いの草地
- 学校のグラウンドの草むら
マダニは通常、地面から1.5m程度までの草木に潜み、宿主となる動物や人が通りかかるのを待ちます。普段「山に行かない」という方でも、近所の公園や庭の草むらを通るだけでリスクがあります。
ペット経由の持ち込みに注意
見落とされがちなのがペット経由での室内への持ち込みです。
散歩中に草むらに入った犬や猫の体にマダニが付着し、そのまま家の中へ持ち込まれるケースが増えています。ペットの寝床や周辺の茂みには特に注意が必要です。
散歩から帰宅したら、以下の部位を必ずチェックしてください。
- 耳の内側・耳の付け根
- 指の間・肉球周辺
- 首回り・あごの下
- 内もも・わきの下
活動時期
マダニは1年を通じて活動しますが、気温が15℃以上になる4月〜10月に特に活発になります。現在の夏場(7月)はまさにマダニが最も活発な時期であり、都市部にいても油断は禁物です。
アーバンマダニの予防対策
外出時の対策
- 長袖・長ズボンで肌の露出を減らす
- 明るい色の服を着用(マダニを目視で確認しやすくなる)
- ディートまたはイカリジン含有の虫除けスプレーを使用する
- 草むらや植え込みに不用意に立ち入らない
帰宅後の対策
- シャワーを浴びて全身をチェックする
- ペットの体を念入りに確認する
- 屋外で着た衣類はすぐに洗濯する
もしマダニに刺されたら
自分で無理やり取ろうとするのは厳禁です。ピンセット等で引っ張ると口器が皮膚内に残ったり、マダニの体液が逆流して感染リスクが高まります。
マダニに刺されたことに気づいたら、速やかに皮膚科・外科を受診してください。
庭や敷地内のマダニが心配な方へ
「自宅の庭にタヌキやハクビシンが出没している」「ペットがマダニを持ち帰ってくる」といったお悩みには、専門業者による敷地内の害獣・害虫対策が有効です。
アーバンマダニは個人での完全な駆除が難しく、根本原因となる野生動物の侵入経路を断つことが重要です。お気軽にご相談ください。



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